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「科学者・医療人」の皆様へ

イレッサ薬害2012 科学者・医療人アピール の
賛同署名の御礼・報告と今後の取り組みについて


 「薬害イレッサ訴訟」において、2011年から2012年にかけ、東京高裁、大阪高裁は、それぞれ地裁判決を取り消し、原告被害者側全面敗訴の判決を下し、最高裁でこの4月2日、12日に上告棄却、敗訴が確定しました。
 この間、イレッサ薬害2012科学者・医療人アピールにご賛同頂きました128名の皆様に、心より御礼申し上げます。
 両高裁判決では、承認前に報告されていた副作用症例について、「死亡との因果関係があるとまでは言えない」(東京高裁)、「死亡との因果関係が比較的明確と言えるのは1例」(大阪高裁)で、被告側の責任は問えないとしています。しかし、医薬品との因果関係が否定できない有害事象は全て副作用として報告を求め、その結果により対策を講ずることが、薬事法に規定されている安全対策の基本的な原則であり、因果関係が明確でないなどとして「警告」記載等の安全対策を遅らせることは、これまでの薬害事件の教訓を無視して、薬害の発生・拡大を許すという、重大な結果をもたらします。
 最高裁判決が出されるというので、急遽、4月9日に厚生労働省記者会にて記者会見し、皆様の署名等を印刷・配布しました。署名者のお名前・所属等、ひとことは以下にアップさせていただきます。(この記者会見でのアピールの発表と片平の発言内容については、4月10日付「しんぶん赤旗」社会面に報じられました。)
 4月12日に出された最高裁判決の(上告棄却)「理由」は、イレッサの臨床試験結果からは、市販後の急性肺障害・間質性肺炎多発は予見できなかった、というのが要点にされています。この判決については、原告団・弁護団が「添付文書改訂によって、副作用死亡者が如実に減少した事実を説明できない」「この最高裁の判断は、将来に禍根を残す過ちである」と批判しています。(片平らの統計学的検討による批判は、こちらにアップします。)
 しかし、最高裁判決が確定し、再審の方途もないことで、今後、薬害被害者の救済が後退し、かつ、「予防原則」に基づく事前防止対策もなおざりにされ、新たな薬害の発生・拡大が容認されるおそれがあります。
 そうしたことを許さないためにも、「イレッサ薬害の真実」をさらに解明し、このような薬害を起こした社会的要因を明らかにして、後世に伝え続けていくと共に、抗がん剤による致死的・重篤な副作用被害の救済制度の制定などを求めていくことが必要です。
 薬害イレッサ問題については良くご承知と思いますが、さらに情報をお知りになりたい方は、インターネットにて、「薬害イレッサ」等で検索されれば、多くの情報に接することが出来ます。特に、「薬害イレッサ書庫」「薬のチェック」(速報版の欄)、「薬害イレッサ弁護団」「イレッサ薬害被害者の会」には、多くの知識・情報が記載されています。また、承認までの事実を明らかにした片平編著の『薬害イレッサ  裁判で真実は明かされたか』(桐書房、2013年3月末発行)もご高読いただければ幸いです。

 

以上、御礼と報告が大変遅くなりましたが、ご理解とひき続く諸課題にご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

  2013年9月18日

発起人・呼びかけ人 一同(氏名等別記)
事務局連絡先:〒341−0035
三郷市鷹野4−510−1 臨床・社会薬学研究所
片 平 洌 彦



薬害イレッサ訴訟の最高裁における公正で科学的な判決と
薬害イレッサ問題の全面的な解決を求めるアピール


 2002年7月、申請から僅か5ヶ月余りで早期承認されたイレッサにより、販売直後から間質性肺炎・肺障害の副作用が多発しました。イレッサの副作用で死亡した人は、販売開始後、10月15日の緊急安全性情報発出までの服用者では162人、同年12月26日の安全対策通知までの服用者と合わせると200人と報告されています。抗がん剤による副作用死の中で、突出した被害といわなければなりません。
 イレッサ承認以前から、間質性肺炎・肺障害による死亡例は何例も報告されていました。にもかかわらず、製薬企業(アストラゼネカ社)は、イレッサを、これまでの抗がん剤とは違う分子標的薬であり、副作用は少なく軽いとの情報を幾重にもわたって流し続けてきました。そのためイレッサの致死的な副作用に対する警戒がなされず、上記のような突出した被害が発生したのです。
 承認当初、イレッサは副作用の少ない安全な薬、入院しなくても良く、家で1日1錠服用するだけで良い画期的な薬だと言われていました。致死的な副作用があることが明確に伝えられていたら、安易にイレッサを服用しなかった人も少なくないはずです。
 イレッサの突出した被害は、判明していた危険性が適切に医療現場・患者に伝えられなかったことによって発生したものです。

 

 2011年1月、東京・大阪両地裁は、イレッサ承認時の添付文書における注意喚起が不十分であったとして、早期解決を求める和解勧告をしました。しかし、被告である国とアストラゼネカ社がこれを拒否したため、同年2月に大阪地裁、3月に東京地裁で相次いで判決が言い渡され、基本的には原告被害者が勝訴しました。
 しかし、これに対して、国と製薬会社などが控訴し、2011年11月に東京高裁で、2012年5月に大阪高裁で、ともに原告側全面敗訴の判決が出されたため、現在、この訴訟の決着は最高裁判所の審理に委ねられています。

 

 両高裁判決では、承認前に報告されていた副作用症例について、「死亡との因果関係があるとまでは言えない」(東京高裁)、「死亡との因果関係が比較的明確と言えるのは1例」(大阪高裁)で、被告側の責任は問えないとしています。
 しかし、医薬品との因果関係が否定できない有害事象は全て副作用として報告し対策を講ずることが薬事法に基づく安全対策の基本的な原則であり、因果関係が明確でないなどとして「警告」等の安全対策を遅らせることは、これまでの薬害事件の教訓を無視して、薬害の拡大を許すことになります。
 2002年10月15日の緊急安全性情報発出、同年末の添付文書の再改訂などの安全対策の都度、被害者数が大きく減少していることは、イレッサ承認当初の注意喚起に問題があったことを示しており、両高裁判決の論理では、こうした事実を説明できません。
 以上のことから、私たちは、最高裁判所が、その名にふさわしく、東京・大阪両高裁判決を見直し、被害の救済と訴訟の全面的な解決につながる賢明な判断を下されることを心から願います。そして、抗がん剤による致死的・重篤な副作用被害の救済制度の制定、イレッサ事件の検証と薬害の再発防止、がん医療体制の整備にイレッサ事件の教訓を生かすことなど、薬害イレッサ問題の全面的解決を求め、ここにアピールを発表します。

2013年1月29日


 

発起人・呼びかけ人(50音順・○=発起人)
  莇  昭三 (全日本民主医療機関連合会名誉会長, 城北病院名誉院長 医師・内科)
  淡路 剛久 (立教大学名誉教授 弁護士)
  井上 英夫 (金沢大学教授 法学)
岩倉 政城 (尚絅学院大学 教授, 新医協会長 予防歯科学)
  大熊由紀子 (ジャーナリスト)
  尾崎 恭一 (埼玉学園大学 教授)
片平 洌彦 (新潟医療福祉大学大学院 特任教授 社会薬学)
  金谷 邦夫 (うえに生協診療所所長 内科医師 呼吸器・アレルギー)
川嶋みどり (日赤看護大学 名誉教授 看護学)
草島 健二 (立川相互病院院長 呼吸器内科)
  隈本 邦彦 (江戸川大学 教授 医療ジャーナリズム)
住江 憲勇 (全国保険医団体連合会会長 眼科医師)
高田 満雄 (全日本民主医療機関連合会理事 薬剤師)
土屋 貴志 (大阪市立大学 准教授 倫理学・医療倫理学)
  寺岡 章雄 (医薬情報センターあさひ代表 薬剤師)
  野田 邦子 (埼玉協同病院 薬剤師)
  野間 幸子 (医療被害者救済の会代表)
  長谷川雅子 (特定医療法人 健生会 土庫病院薬局長 薬剤師)
  早川 浩司 (新薬学研究者技術者集団代表, 一般社団法人京都コムファみつばち薬局待鳳店 薬学)
  半田 秀男 (大阪市立大学名誉教授, 大阪泉南アスベスト国賠訴訟を勝たせる会代表委員 哲学・倫理学)
廣田 憲威 (大阪ファルマ・プラン代表取締役社長 薬学)
  福島 雅典 (京都大学名誉教授, 公益財団法人 先端医療振興財団 臨床研究情報センター長 腫瘍内科学・薬剤疫学・臨床試験管理学)
藤竿伊知郎 (外苑企画商事情報室長 薬剤師)
  別府 宏國 (新横浜ソーワクリニック院長 医師)
  北條 康司 (京都府立大学名誉教授 食環境安全性学)
  本間  慎 (東京農工大学 名誉教授, フェリス女学院大学 元学長 環境科学・環境毒性学)
牧野 忠康 (日本福祉大学大学院 特任教授 保健医療福祉学)
  松島 哲久 (大阪薬科大学薬学部 教授 医療倫理学)
  松山 圭子 (青森公立大学 教授 科学技術社会論)
  三浦 五郎 (HMメディカル協同組合 管理薬剤師)
  水谷 民雄 (京都府立大学名誉教授 薬学)
  宮崎  康 (東都保健医療福祉協議会議長 医師)
宮地 典子 (株式会社エイトライフ 薬学・薬剤師)
  村岡  潔 (佛教大学 社会福祉学部 教授 医学概論・内科医)
八重ゆかり (聖路加看護大学 助教 臨床疫学)
  山下 正洋 ((有)大阪ファイン代表取締役(大阪民医連 薬害委員) 薬剤師 薬学)
山田 裕一 (日本社会医学会理事長, 前金沢医科大学学長 衛生学)
横山 壽一 (金沢大学 地域創造学類 教授 経済学)
吉村 良一 (立命館大学法科大学院 教授 民法・環境法)
米田  貢 (中央大学 教授 日本科学者会議事務局長 経済学)
渡邉 知行 (成蹊大学法科大学院 教授 民法)


賛同者
(50音順)           2013年4月7日現在 合計128名
青山 睦美 ((有)保健共同企画ふくい 代表取締役 薬剤師)
安部  彰 (立命館大学 教員 研究職)
新井 敦子 ((医療法人財団)健和会 みさと健和病院 医療社会課 ケースワーカー)
荒木関史朗 (あきしま相互病院 院内薬局主任(薬局長) 薬剤師)
安藤 泰至 (鳥取大学 医学部 准教授 宗教学・生命倫理)
飯島かなえ (保健医療福祉協同組合 事務センター総務部 労働・賃金関係事務)
五十嵐久雄 (保健医療福祉協同組合 事務センター経理部 経理事務)
石井 一弘 (れんが通り薬局管理薬剤師 薬剤師)
石川 晋介 ((医療法人財団)健和会 みさと健和病院 院長 医師)
石田  悟 (藤代健生病院 精神薬理懇話会第3土曜会代表 薬剤師)
伊藤 典子 (青葉調剤薬局 職員 薬剤師)
井上 弘子 ((医療法人財団)健和会 柳原病院管理事務室 ケースワーカー)
伊原 恵子 (千葉保健共同企画 すこやか薬局 主任 薬剤師)
色部 稚恵 (うのき訪問看護ステーション 看護師)
上田美希子 (みなみ薬局 管理薬剤師 薬剤師)
上原 幸盛 (沖縄医療生活協同組合糸満協同診療所 所長 内科医師)
植村  要 (立命館大学大学院先端総合学術研究科 院生 医療社会学)
内山 信博 ((株)メディックス 取締役 薬剤師)
浦辺  律 (有限会社千葉保健共同企画 代表取締役 薬学/薬剤師)
宇留野良太 ((医療法人財団)健和会 柳原病院 事務長)
榎  宏朗 (新潟医療福祉大学博士後期課程 大学院生)
江見清次郎 (北海道大学 特任助教 環境工学 教員)
遠藤きよ子 (ぷらんたん薬局 薬局長 薬剤師)
遠藤 順子 (健生病院 内科医)
遠藤 伸子 ((有)ファルマプラン ぷらんたん薬局 主任 薬剤師)
大塚  幸 (総合病院南生協病院 薬剤師 薬剤師)
岡野登紀子 (北海道保険企画伏古ひまわり薬局 パート職員 薬剤師)
岡村 正文 (宇部協立病院 臨床技術部長 薬学 薬剤師)
小田 英作 (柳原診療所 臨床検査技師)
織田 靖子 (株式会社メディックス 柳原訪問薬局 管理薬剤師 薬剤師)
小野塚春吉 (公益財団法人 政治経済研究所 評議員 環境化学)
折笠 眞紀 ((有)新潟メディカルプラン 管理薬剤師 薬剤師)
葛西 英子 ((医療法人財団)健和会 みさと健和病院 総看護師長 看護師)
葛城 貞三 (NPO法人ALSしがネット 理事長 社会福祉士)
金沢 英子 (株式会社メディックス 本社 代表取締役)
金田 早苗 (みやぎ保健企画代表取締役 薬剤師)
刈田啓史郎 (元東北大学 元教授 生理学)
河内 俊英 (久留米大学比較文化研究所 元久留米大学医学部准教授 生物学 教員)
川崎 由起 ((株)メディックス ちぐさ薬局 管理薬剤師 薬剤師)
川畑 泰司 ((医療法人財団)健和会 みさと健和クリニック 事務長 事務)
川西 文子 (新日本医師協会 鍼灸あん摩マッサージ指圧師)
川俣 春江 ((有)新潟メディカルプラン 代表取締役 薬剤師)
菊地 重秋 (日本科学者会議会員 科学技術史)
木口 正人 (丹後薬局 管理薬剤師 薬剤師)
栗岡 幹英 (奈良女子大学 教授 医療社会学 教育・研究)
黒野利佐子 (神戸常盤大学 講師 看護)
高武 淳夫 (科学者会議 技術士 造船幾何 生産自動化)
河野 基通 (つばさ薬局玉川店 管理薬剤師 薬剤師)
小菅 紀子 ((医療法人財団)健和会 訪問看護ステーション北千住訪問看護ステーション 看護師)
児玉 智文 (北海道勤労者医療協会本部 HMメディカル協同組合薬品課長 事務職)
後藤 泰樹 (地方公務員特別職)
小峰 千鶴 (千葉保健共同企画すこやか薬局 薬局長 薬剤師)
斉藤龍一郎 (明治学院大学 非常勤講師 NGO論)
酒井 健次 (日本科学者会議 元鈴鹿医療科学大学教授 物理学)
坂本  功 (名古屋工業大学 名誉教授 物理学)
相良  薫 (メディックス ちぐさ薬局 薬剤師)
佐川 嘉正 (宮崎県 AALA事務局長 教育)
佐久間英俊 (中央大学商学部 教授,日本科学者会議東京支部事務局長 流通論)
佐々木栄明 ((医療法人財団)健和会 みさと健和病院 事務長 事務)
佐藤  亨 ((医療法人財団)健和会 柳原リハビリテーション病院 健和会セラピスト部長 作業療法士)
里見 佳子 (鈴鹿医療科学大学 教授 薬学)
佐野  旦 (兵庫民医連薬害グループ ヘルス企画取締役 薬剤師)
猿渡圭一郎 (医療法人親仁会米の山病院 科長 薬剤師)
四方 晴美 (エイチ・エム・メディカル協同組合 薬剤部 薬剤師)
下  正宗 (東京勤労者医療会東葛病院 病院長 医師)
白井 千菜 (新日本医師協会 事務局員 事務)
末永 恵子 (福島県立医科大学 講師 医学史)
鈴木耕太郎 (立命館大学大学院 大学院生 国文学)
鈴木  恵 ((株)メディックス 薬剤師 薬剤師)
須田 哲夫 (元大東文化大学 大東文化大学名誉教授 日本文学)
添野 和子 (千葉保健共同企画 てんだい薬局 薬局長 薬剤師)
園部 建史 ((財)淀川勤労者厚生協会附属西淀病院 情報システム課課長 事務職)
高木  薫 (かまくら薬局 薬局長 薬剤師)
高津  司 ((医療法人財団)健和会本部 理事長 医師)
高野 三幸 ((医療法人財団)健和会本部 事務)
高橋 俊敬 ((医療法人財団)健和会本部 医師部事務局長 事務)
高本 英司 (たかもと診療所 院長 内科医)
武井  大 (宇都宮協立診療所 副所長 医師)
武田 勝文 (医療法人武田クリニック 理事長 外科整形外科)
竹谷 裕之 (名古屋産業科学研究所 上席研究員 農業経済学)
千坂 和彦 ((医療法人財団)健和会本部 専務 薬剤師)
蔦川 正義 (公益社団法人福岡県自治体問題研究所 佐賀大学名誉教授 地域経済論)
露木 静夫 ((医療法人財団)健和会 柳原病院 院長 医師)
寺尾 光身 (名古屋工業大学 名誉教授 物理化学)
寺岡 敦子 (新薬学研究者技術者集団 運営委員 薬学)
照屋  匡 (広域的害虫防除コンサルティング 主宰 昆虫学)
富田 道男 (日本科学者会議京都支部,元京都府立大学 教授 環境科学)
中川 武夫 (中京大学 教授 公衆衛生)
長島  隆 (東洋大学文学部 教授 哲学・倫理学 教員)
中橋 二郎 ((株)メディックス へいわ橋薬局 管理薬剤師 薬剤師)
成山 昌子 (医薬研究所 東神戸薬局 管理薬剤師 薬剤師)
仁井谷 光 ((医療法人財団)健和会 柳原リハビリテーション病院 事務長 事務)
新妻 龍子 (岩手保健企画 代表取締役 薬剤師)
丹生 淳郷 (日本科学者会議埼玉支部 事務局長 薬学博士 薬学)
西野 健三 (北海道保健企画 北区ひまわり薬局 薬局長 薬剤師)
西村 洋一 (医療法人財団南葛勤医協 扇橋診療所 所長 医師)
新田 達也 ((医療法人財団)健和会本部 健和会事務長 事務)
沼倉 廣幸 (みやぎ保健企画 つばさ薬局 松島店 管理薬剤師 薬剤師)
長谷川康子 (柳原診療所 事務長 事務)
原  文夫 (大阪府保険医協会 事務局 参与 医師団体職員)
日野 紀子 (みさと健和病院 薬剤部長 薬剤師)
平賀 香奈 (ちぐさ薬局 薬剤師 薬剤師)
平林 政子 (東京医療問題研究所 代表取締役 薬剤師)
星野 陽子 ((医療法人財団)健和会 柳原病院 健和会看護部長,全日本民医連理事 看護師)
本道  晋 (すこやか薬局 薬剤師)
前田 智広 (ハート薬局かぐら店 管理薬剤師 薬剤師)
松田みほ子 (船橋二和病院 薬剤科主任 薬剤師)
松永 光司 (日本科学者会議東京支部 常任幹事 機械工学)
丸山  晃 (東洋大学社会学部 助教 社会福祉学)
水島佳代子 (ちぐさ薬局 課長 薬剤師)
三井 公夫 (新日本医師協会 監事 元環境衛生監視員)
宮崎 信二 (名城大学 教授 経営学)
三輪佳代子 ((株)ピーシーエス 副社長 薬剤師)
牟田  靜 (日本医療福祉生活協同組合連合会 事業部 薬剤師)
武藤 眞也 (宮城民医連事業協同組合 医薬品情報管理室 室長 薬学 薬剤師)
村山ふじ子 (かりん薬局 管理薬剤師 薬剤師)
森  茂康 (日本科学者会議福岡支部 九州大学名誉教授 物理学)
安林 綾子 (すこやか薬局 薬剤師)
柳澤 尚代 (新日本医師協会 幹事 公衆衛生 保健師)
山内 幸子 (メディックス 社員 薬剤師)
山内 常男 (健愛会 柳原診療所 所長 内科)
山内 美月 (奈良女子大学大学院 人間文化研究科博士後期課程 医療社会学)
山口 章江 ((株)ファーマケア十勝 あじさい薬局 薬剤師)
山井 太介 (千葉健生病院 医師 内科一般)
吉川 健明 (臨床・社会薬学研究所 産業医 内科 産業医学)
和久井栄子 (診療所 看護師長 看護師)
和田 浄史 (川崎協同病院 科長 外科 医師)
渡辺みどり (柳原診療所 看護師 看護師)



賛同者からよせられた「ひとこと」より

* 薬害を繰り返さないためにも、薬害イレッサ問題の根本的な解決をお願いします。(科学者)
* 被害者救済がまず行われるべきです。上告審での勝訴を期待しています。(科学者)
* 司法・最高裁は、患者側・被害者側に立証責任を課すような立場を採るべきではありません。むしろ、予防原則・未然防止の観点に立つことが求められます。薬害の発生を許さないような判決、最小限に抑えるような判決を下すように求めます。(科学者)
* 私は、平成16年の大阪地裁へのイレッサ薬害損害賠償請求訴訟を支援してきました。薬害の起こる現行の承認システムを改正して、国民の健康を護る医療行政を実現してほしいと願っています。(科学者)
* 日本の医学・看護教育者の多くは薬物による医療過誤が最多であるのに、こうした問題にあまり敏感ではありません。医薬品による有害作用をもっと講義などで学生にも啓発していこうと思います。 (科学者)
* 薬害犠牲者をこれ以上生まないためには「医薬品との因果関係が否定できない有害事象は全て副作用として報告を求め、その結果により対策を講ずる」という原則が基本中の基本だと思います。この原則が厳格に守られていてはじめて、わたしたち国民は医薬品を信頼することができます。因果関係が明確でないなどとして安全対策を放置するのは、患者の命を無視する犯罪的な行為で、絶対に許せません。(科学者)
* 疾病の治療に使われた薬物で、重大な健康障害が発生することは、絶対に許されません。責任は、薬事を生産した製薬会社と認可した政府です。患者には何の責任もありません。患者の救済は不可欠です。法の番人である裁判所の、公正で賢明な判決を望みます。(科学者)
* アピール主旨に賛同いたします。薬害をもたらした責任がどこに/だれにあるかは明確です。全面解決および科学的な判決を求めます。(科学者)
* 薬害を減らすためには 薬害を陰蔽させてはいけない。(科学者)
* 強く賛同します。(科学者)
* 医薬品業界と厚生省および一部現場の医師の癒着体質は原発と原子力村とよく似ており、権力と金を持つものが、副作用が強く、効果は小さい医薬品を、さも素晴らしい薬に仕上げて金儲けする体質を何とかしなくては、同じことの繰り返しになる。この問題に効く薬はないものか? (科学者)
* 医の倫理を確立するためにも大事な運動です。関心のある人たちに呼びかけたいと思います。(科学者)
* 薬害阻止 (科学者)
* 本当の意味でわが国で生活と健康を守ることは新薬を早く開発することではなく、確実な安全性を保証された薬を世に出すと共に、副作用、薬害の被害者を補償することであると確信しております。最高裁に憲法・社会正義にもとづく判断を期待します。(科学者)
* 現実にイレッサ薬害被害を受けている方々の立場を考慮した司法判断を切にお願いします。 (科学者)
* ご苦労様です。この訴訟は関心をもって見てきておりましたが、医療倫理、医学医療史に関心を持つ者としては、被害者の方々の救済は当然のことですが、今後の薬学、医学の発展にとってもきわめて重要な訴訟だと思います。(科学者)
* 日本ではかつてマラリア予防薬とされ服用を勧められていたファンシダールの副作用で失明した事故を労災として認定させ、推奨を止めた経験から、日本での薬害認識のお粗末さを実感しております。最高裁がこれ以上の被害者を出さない良識を確立されるよう願っています。(科学者)
* 私の友人も肺ガンになり、治療の結果一時緩解状態で退院することが出来ました。その後、医師の薦めに応じてイレッサによる治療を受け入れましたが、心配したとおり間もなく亡くなりました。このような危険な薬剤を、癌で藁をも掴む思いであられた多くの患者さんに投与するのは許し難い行為です。国、製薬会社のみでなく、投与した医師にも重大な医療倫理上の責任があると思います。(科学者)
* 最高裁には、薬害の因果関係について科学的で、客観的な判断を求める。(科学者)
* 水俣やカネミの悲惨な事態を繰り返すべきでない。(科学者)
* 重症化すれば致死性の病であるガンに副作用は止むを得ないという一抹の考えを当初は持ちましたが、裁判で原告被害者の訴えの中で間質性肺炎による残酷とまで言える苦しみを知りました。ガン患者にも治療法や生き方(時には死に方)を選ぶ権利があり、選択肢を知らせず一方的に過酷な苦しみを与えた企業と国の責任は許されないものだと思われます。(科学者)
* 医薬品の副作用情報は製薬企業が独占しています。医療機関からの報告は製薬企業のフィルターを通して厚労省に報告されるのが現状です。「疑わしきは使用せず」が副作用回避の原則です。イレッサがEGFR遺伝子変異の患者に有効との知見が最近得られていますが、このようなコンパニオン医薬が慎重に使用され、真に患者に必要な医療が提供されることを願います。石綿被害と同じ構造を繰り返してはならないと強く感じます。(科学者)
* 人間の命や健康を儲けの犠牲にしてはなりません。未来を担う人たちのためにも、当該問題の責任を明確にし、悪弊を絶つことが大事と思います。(科学者)
* この薬は、治験段階から間質性肺炎などの肺障害が副作用として報告され、全世界も注意していたものを、2002年7月、世界に先駆けて厚生労働省が承認したのは重大責任がある。(科学者)
* 二度と薬害を繰り返さないために、さまざまな分野の専門家と国民が協力していく必要があると考えます。(医師)
* 科学が利権で曲げられるのはただでさえ許せません。ましてや、多数の人命が失われているのです。明確な因果関係が証明されないからといって、安全対策を怠っていいということにはなりません。発売当初の売れ行きを気にして危険性を十分に喚起せず、安全性ばかりを強調した責任は、厳しく問われるべきと思います。(医師)
* イレッサ薬害は、日本のがん治療の歪みがもたらした構造的薬害とおもいます。(医師)
* 何度も繰り返される薬害に厚生労働省と製薬会社の癒着を疑わざるを得ません。きちんとした反省と自戒がなければ再び同じことが繰り返されます。今、日本の政府と官僚、司法の良識が問われています。弱者に犠牲を強い、自分たちは利権を手にするというような構図は国民全体から糾弾されるべきです。私たちは勝つまで闘い続けます。恥を知れ。(医師)
* 開業保険医である私としても、この裁判の行方と救済に大きな関心を持っています。薬害で被害者が置き去りにされる今の行政のあり方の改善が必要と感じています。(医師)
* 私たち医療人は、患者さんを助けたいと思って医療を行っています。薬害は、患者さんにとって人災であり、私たち医療人の思いも踏みにじるものです。今まで何度も叫ばれていますが、今後、本当に、もう二度と薬害の起きない社会が実現されるよう、国、そして製薬会社が動き出すよう、心から願います。(医師)
* イレッサ訴訟の帰趨は、今後の薬害事件の発生を防止するうえで極めて重要だと思います。なによりも現場に正確な情報が提供されなければ、私たち薬剤師は患者の安全を確保することができないのですから。高裁判決を覆す判決を切に望みます。(薬剤師)
* 数多くの薬害事件、多くの命の代償に得た教訓を無視し、歩みに逆行する判決には出す言葉もみつかりませんでした。アピールに賛同し署名させていただきます。(薬剤師)
* アピールに賛成です。薬害事件の根絶のために、今後も一緒にがんばります。(薬剤師)
* 科学者・医療人アピールに全面的に賛同いたします。(薬剤師)
* これまでの薬害裁判で勝ち取ってきた「予防原則」に基づく事前防止対策をなおざりにすることは許されないことです。これでは今後も薬害の連鎖に歯止めをかけることが出来ないと思います。(薬剤師)
* 抗がん剤だけが聖域とされてしまうのではなく、この教訓を生かして厳しい目を持ち続けつつ、進歩してほしいと思います。(薬剤師)
* 臨床現場で働く薬剤師として、自分が調剤し患者さんに渡した薬で、薬害を発生させることはできません。新薬についての調査や学習をするのは勿論ですが、限界があります。国や製薬メーカー、それに携わる研究者は責任をもって新薬を開発してほしいし、薬害を起こさないシステムを構築してほしい。(薬剤師)
* イレッサの薬害はきちんと勝利させたいものです(薬剤師)
* 国とアストラゼネカ社の責任を認め、イレッサ薬害被害者に対し一刻も早く救済してください。(薬剤師)
* 東京・大阪の両高裁判決を見直し、被害の救済と訴訟の全面的解決につながる賢明な判断を下されるよう要望します。(薬剤師)
* 不幸にも難治性の病気となり、少しでも希望を求める患者の立場にたった司法の判断を求めます。医療者の注意力に頼る医療行政ではなく、国としてより科学的で安全・適切な制度を確立して欲しい。(薬剤師)
* 政・官・大企業の体質と対応を変えて薬害の根絶を実現するためにも、イレッサ裁判を勝利して一歩前進するために、兵庫民医連の仲間と奮闘しています。(薬剤師)
* イレッサ薬害のことを知れば知るほど問題の大きさを実感します。より多くの方々にこの問題を知っていただくため活動したいと考えております。(薬剤師)
* 賛同します(薬剤師)
* 早期の解決を望みます(薬剤師)
* 3年ほど前の薬害根絶デー(東日本イレッサ訴訟の結審直前でした)に参加してから、薬害への意識が変わりました。薬害という言葉がなくなるまで一薬剤師としてご賛同させていただきます。(薬剤師)
* イレッサは、スピード審査で世界に先駆けて日本で承認し、「夢の新薬」と過剰な期待ばかり先行したメーカー宣伝の中で販売直後から多数の副作用死を招いた抗がん剤です。過去のくりかえされてきた薬害の教訓に学び、迅速で公正なる最高裁での審理を望むものです。(薬剤師)
* 今後の薬害を無くすうえでも適正な判断と、一日も早い解決を!!(薬剤師)
* 想いが多すぎて一言ではまとまりません。説明を始めるとものすごい量になってしまうし。ひとこと「薬害根絶!」(薬剤師)
* 肺がん治療薬イレッサは、アストラゼネカ社が一日も早く世に送り出したい新薬として、臨床試験段階で、臨床前の基礎実験の段階で明らかとなっていた「EGFRを阻害することによって生ずる肺細胞の組織障害性」について、肺細胞の障害性を示すデータについてコメントしないという行動をとりました。明らかにアストラゼネカ社の確信犯といえます。アストラゼネカ社とその承認を行った国の行為に対して厳しく判決がくだることを切に要望します。(薬剤師)
* 藁にもすがる思いで信じて薬剤を受け入れる患者のことを考えるとき、安全な薬剤であることが絶対条件であると思います。薬害の根絶を強く望みます。(看護師)
* 明白な薬害に対し、国と企業の責任を明確にすることなく、今後の安全・安心は語れない。(その他医療従事者)
* スモンや薬害HIV訴訟…etcなど、いったい何度繰り返せばわかるのでしょうか?この国にも正義があることを最高裁で示してほしいと思います。(その他医療従事者)
* いのちが大切にされる社会の実現のために賛同します。(その他医療従事者)
* 抗がん剤による致死的・重篤な副作用被害の救済制度の制定、イレッサ事件の検証と薬害の再発防止、がん医療体制の整備にイレッサ事件の教訓を生かすことなど、薬害イレッサ問題の全面的解決を求めます。(その他医療従事者)
* 賛同します。(その他医療従事者)
* 公正、適正な裁判の実施と早急に被害者を救済していただきますようお願いします。(その他医療従事者)

 

 

 
医療法人財団 健和会 臨床・社会薬学研究所